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お金があるということ

大倉集古館
面白い建物だ。どうしてこんなのを建てたのかな。大倉集古館

夜桜を観に大倉集古館へ行った。
今回の展覧会は、1930年にローマで開かれた
「羅馬開催日本美術展」に出品された作品を集めたもので
作品は全て大倉集古館の所蔵品だ。
それというのも、ローマの展覧会自体を、
大倉喜七郎(ホテルオークラの創始者)がスポンサードしていて
作品の画料、運搬、搬入、撤去から帰国まで、
作家の渡航費、海外とのやり取り一切から会場設営まで
すべてが大倉財閥によって賄われたため。
とんでもない経費である。

ローマの美術館の中にしつらえた座敷や書院、床の間に
日本画が展示される。
寺院で、部屋ごとに襖絵が鑑賞できるようなところがあるが
座敷があって床の間に日本画の軸、隣にも座敷があって屏風というような具合に
美術館の壁面のぐるりに座敷が造られている。
宮大工を従えて渡航、施工されたとんでもない規模の展覧会。
画家は総勢80人、作品は168点という。

作品はもちろん、当時の新聞記事や作家や政府との書簡、
経費清算書や図面など資料がきちんと揃っている。

もちろん、歴史の一部として財閥というものがあった事実は知っている。
ただ、もうとんでもない規模のものであり、
それだけでなく、世界の中の日本の位置づけを向上させようと
多大な尽力をし続けたのだということが
目の前の資料を見て実感させられた。

ホテルオークラは、日本的な情緒があふれている。
日本古来の模様がモチーフとして建物のあちこちに採用され、
ロビーの採光に障子が取り入れられている。
トイレには巨大な日本画、別館ロビーのタイル壁画は棟方志巧、
数々の日本の作家の作品がある。
ロビーの花は和風の活け花だ。
それもこれも、世界に対する日本の矜持なのだと思う。
洋の中に日本ならではのシンプリシティが筋として通っている。

自国にプライドを持つのが難しい時代だ。
もう一度、自分の中の日本を見つめたいと思った。

JUGEMテーマ:どうでもいいはなし。
 
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インドネシア更紗のすべて

 

インドネシア更紗のすべて

会場の大倉集古館は、日本で最初の私設美術館だ。
日本からアジアの収蔵品がたくさんあり、
横山大観の「篝火」は毎年3月桜のはしりの頃公開される。

表題の展覧会を見てきた。
個人のコレクションで、膨大なコレクションから約350点という
見ごたえのある展覧会だった。

手法や地域ごとに分類されてみると、
その違いがはっきりと出ている。
とても美しく、手に入れたい気分になる。
昨年の6月から巡回を続けてきた展覧会もここが最後。
こんなにたくさんを一度にじっくり見られるのも
なかなかない機会だと思うので
好きな人はぜひ行くといいと思う。
この大倉集古館、いつでもとても空いていて、
好きな作品をじっくりゆっくり見ることができる。

ブローシャーを見るといろいろな関連イベントが企画されていて、
いくつかは終わってしまったけれどまだまだ楽しそうなものが残っている。
詳しくはこちら


夏になると、よく巻きスカート代わりにバティックを巻いている。
リゾートではないので、できるだけ地味なものを選ぶが
それでも異国風だから目立つかもしれない。

大倉集古館は中国風の外観で、あちこちのディテールが楽しい。

手すりのアタマ
手すり金具

2階の欄干の擬宝子
欄干の擬宝子に当たるもの

ベランダの扉と欄干
2階のベランダ


JUGEMテーマ:アート・デザイン

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気の遠くなるような鏨(たがね)の仕事

家具職人の仕事場に、大小すごい数の鉋があるのをテレビで見たことがある。
仕事の必要に従って次第に増えていったのだと言う。

銀座の画廊で、彫金の展覧会を見た。

三沢栄一 案内状

三沢栄一彫金展 仏像からアクセサリーまで
2008年11月1日(土)まで
銀座煉瓦画廊 (歌舞伎座横の道を入って区民会館の次くらい)
11:00〜最終日17:00まで
会場電話:03-3542-8626

バーナーで火をかけて金属をなまし、鏨を当てて槌で打つ。
裏返すと小さな山ができている。
それを重ねておおまかに形を描き、表からも細かく打っていく。
表から打ち、裏から打ち、金属が固くなっていくからまたなます。
途方もない時間の先に、出来上がるものをしっかりと見ている。
だんだん形になっていく。でも、金属の中に最初に見た形になるまで決してやめない。
そうして、ひとつの作品ができていく。
作りたい面と線のために、道具は仕事に合わせて作っていく。
鉄の棒から1つずつ削りだし、打った時に傷をつけないように丹念に磨き上げる。
毛ほどの、その50分の1ほどの傷でも、作品に傷がついてしまうから。
刀の鍔や装飾品に古い時代から使われてきた数々の技法と
美しいものを探り出す眼とが重なって、
気品のある作品になっている。

案内状に使われている写真は6センチほどのブローチで
アイボリーといぶした銅が美しい。

今回は、展覧会のタイトルにあるように、仏像からアクセサリーまで。
8センチくらいの高さの時国天は、東寺の時国天さながら。
手の中に入るほど小さいくせにとんでもない迫力だ。
仏像レリーフもどれもすばらしい。
わたしが行った時にはかなりの作品が売れていて、
だれかの手元に行ってしまうらしい。

会場には小さなペンダントヘッドから大物まで
たくさんの作品が並んでいる。
詳細を見ていると一向に飽きず、
自然の中の花や虫を見ているときのようだ。

あとたった1日(半日?)。
でも、時間のある人にはぜひ覗いてほしい。

作品の傾向は、作家のHPで見ることができる。
そこに、技法の数々も掲載されている。

蛇足だけれど、わたしの持っているリングと、
その裏側の様子をアップしておこう。

三沢栄一 リング

三沢栄一 リング裏側

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